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一般公開

「ティーエスワンにおける適正使用」 大鵬薬品工業株式会社

ティーエスワンは5-フルオロウラシル(5-FU)のプロドラッグであるテガフールに5ーFUの分解阻害剤ギメラシル(CDHP)とリン酸化阻害剤オテラシルカリウム(Oxo)を配合した経口抗悪性腫瘍剤である。
・CDHPは5-FUの分解経路における律速酵素の可逆的な拮抗阻害剤 →抗腫瘍効果↑
・Oxoは消化管に高濃度に分布し、5-FUの活性化酵素を可逆的に拮抗阻害 →消化管毒性↓

{効能効果・投与法}
・胃癌、結腸・直腸癌、頭頚部癌
 1クール;朝食後及び夕食後の1日2回、28日間連日経口投与しその後14日間休薬する。
・非小細胞肺癌(ティーエスワン単剤使用については有効性及び安全性は確立していない
 1クール;ティーエスワン21日間連日経口投与に、シスプラチン60mg/㎡を第8日目に投与しその後14日間休薬

*休薬期間は原則として14日間だが、ティーエスワンの投与によると判断される臨床検査値値異常(血液検査、肝・腎機能検査)及び消化器症状が発現せず安全性に問題がない場合には休薬を短縮できるが、その場合でも少なくとも7日間は休薬する。

{併用禁忌}
フッ化ピリミジン系悪性腫瘍剤、フッ化ピリミジン系抗真菌剤
・併用により早期に重篤な血液障害や下痢、口内炎の消化管障害が発現する恐れがある。
・ティーエスワン投与中止後においても少なくても7日間はこれらの薬剤を投与しない。また、これらの薬剤投与中止後にティーエスワンを投与する場合にはこれらの薬剤の影響を考慮し 適切な間隔をあけてから投与を開始する。

*残薬所持の確認および併用不可の指導


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