一般公開
ガイドラインに基づく生活習慣病「高血圧・高コレステロール血症」の薬剤選択
ファイザー製薬(株)学術部
JSH2004改訂のポイント
【厳重な降圧】
初診時の治療計画
→高血圧患者のリスクの層別化(脳疾患、慢性腎疾患、糖尿病合併者、高齢者)
{降圧目標の治療指針}・・・・・高齢者 140/90mmHg
若者・中年者 130/85mmHg
糖尿病患者・腎障害患者 130/80mmHg未満
・糖尿病を合併する高血圧の治療計画と代謝疾患を合併する高血圧の治療
・140/90mmHg以上の患者に対しては、生活習慣の修正、血糖管理と 同時に降圧薬治療を開始。
{使用薬剤}-Ca拮抗薬、ACE阻害薬に加えて新たに第一選択薬として、ARBが追加された。
また、使用可能薬剤にβ遮断薬とα遮断薬が追加された。
・代謝性疾患としては、高脂血症・肥満・痛風がある。さらに、JSH2000にはなかったメタボリック
シンドロームが新たに追加となった。
(メタボリックシンドロームの治療では、インスリン抵抗性に配慮した降圧薬治療を行う)
{24時間にわたる降圧}
1.早朝高血圧・・・家庭血圧、24時間自由行動下血圧で起床時あるいは、朝の時間帯のみ高く他の
時間帯は正常。心血管病のリスク↑させる。
なお、長時間作用型降圧薬服用の患者の40%を占める。
2.逆白衣高血圧・・・外来血圧は正常。家庭血圧、24時間自由行動下血圧は高血圧である。心血管
イベントを増大させるリスクが高い。臓器障害の有無を評価する。
「対策」
①長時間作用型薬剤を使用
②就寝前の服薬・長時間作用薬剤の分割
③α遮断薬、交感神経抑制薬の使用
「2剤の併用療法」
Ca拮抗薬とARB・ACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬。
ARB・β遮断薬・ACE阻害薬・β遮断薬と利尿薬。β遮断薬とα遮断薬の組み合わせが推奨。