「麻酔のあれこれ」
静岡医療センター麻酔科医長 渡海 裕文先生
・麻酔科医とは・・・医師であり標榜医である。
・麻酔の歴史・・・麻酔が進歩したのは100〜200年程のこと
・麻酔とは
①痛みのない状態をつくる。
②生体の他の重要な機能の抑制状態をつくる。
・現在汎用されている麻酔薬
オノアクト
*短時間作用型で使いやすいβ1ブロッカーであり、抗不整脈作用がある。
アナペイン
*長時間作用型で、運動神経は遮断せず知覚神経のみ遮断できる。
・新しい麻酔薬
プレセデックス-人工呼吸抜管前後の鎮静
*鎮痛作用はあるが呼吸抑制しないため安心して使用できる。
*中枢性α2作動薬
「糖尿病とその治療法」沼津市立病院内分泌代謝内科 北川裕先生
インスリン分泌
・基礎分泌・・・筋肉に糖を取り込みエネルギーとして使う。
・追加分泌・・・食後に糖を肝に取り込みグリコーゲンとして蓄える。
糖尿病のメカニズム
・インスリン分泌不全
・インスリン抵抗性の悪循環(肥満、運動不足)
糖尿病治療薬・・・内服薬
・SU剤-基礎分泌を亢進する。肥満には使いにくく、膵臓機能を酷使させる危険性 がある。
・非SU剤速効型-インスリン追加分泌を補う。作用時間1時間のため膵臓酷使を防 げる。
・αグルコシダーゼ阻害剤-急激な血糖上昇を抑える。放屁、膨満感が多くみられる
・BG剤-末梢の糖の利用。抵抗性改善剤であり、肥満に適する。
・インスリン抵抗性改善剤-副作用をして、浮腫、心不全の報告がある。
インスリン療法・・・下記の組み合わせにより、自然なインスリン療法が試みられてい る。
・超即効性-追加分泌における理想型。15分以内に効果発現。妊婦さんへの安全 性報告はされていない。
・時効型-基礎分泌の補充。夜間の危険性が少ない。妊婦さんへの安全性報告は されていない。
・速効型/中間型/混合型-作用時間の違いによる。
・BG剤-末梢の糖の利用。抵抗性改善剤であり、肥満に適する。
・インスリン抵抗性改善剤-副作用をして、浮腫、心不全の報告がある。
[レビトラ錠」・・・勃起不全治療剤(バイエル製薬)
*作用機序・・・フォスフォジエステラーゼ(PDE5)阻害し、C-GMPを増加させることにより勃起させる
*特徴・・・バイアグラの約1/10の濃度で同程度のPDEを阻害できる。
PDE5に対して、高い選択性を示しその他のアイソザイムに対しての選択性は低い.
食事による影響を受けない。
長期服用しても耐性は生じにくい。
*注意・・・薬剤相互作用が多いため併用薬に十分注意すること。
「明日から役に立つ禁煙支援の知識」
奈良女子大学大学院教授 高橋裕子先生
・タバコがやめられないのは「病気」だからで意志の弱さではない。
・ニコチネルは必ずしも30mgから始める必要はない。
*パッチの量が不足したら
パッチ部分をマッサージしてみる。気を紛らわす。もう1枚貼付する。
*パッチの量が多すぎたら
包装紙を半分に切って、薬物の半分だけ吸収させる。(残薬は捨てずに保管し、
ニコチン切れが生じた時に使用。
禁煙マラソンホームページ
http;//kinen-marathon.jp
「高血圧治療の変遷」
宮内まこと記念クリニック 副院長 吉富雄治先生
*講演内容*
以前よりも全般的に血圧は下がってきている。
・高血圧は体に悪いという認識が浸透。
・良い薬ができた。
最近では糖尿病など合併症のある人や高齢者も厳重な降圧、24時間にわたる降圧が必要。
最近使用される降圧剤療法。
・Ca拮抗剤が多い。
・Ca拮抗剤とARB、Ca拮抗剤とACEが併用されることが多い。
・少量の利尿剤とARB又はACEとの併用の効果が見直されてきた。
・中年期までの高血圧ではβー遮断薬が有効なことがある。